データ作成について Illustrator
データ作成について Illustrator
Illustratorのバージョンについて
弊社の対応バージョンは、8、9、10、CS〜CS6、CC〜CC2019です。
データを保存する際はバージョンを落とさずに、制作したままのバージョンで保存してください。
アプリケーション会社のダウンロードページからアップデータをダウンロードしてご使用ください。
アップデートされていないことによる不具合により、印刷結果に問題が生じても弊社は一切責任を負い兼ねます。
トンボの作成について
トンボを目印として仕上りサイズに断裁する為、トンボを付けてください。
お客様のご注文されたサイズとデータ上のトンボのサイズが同じである事をご確認ください。
塗り足しについて
「塗り足し」とは、仕上りサイズよりも上下左右3mmずつ大きくデータを作成することです。
断裁するとき、切り落とし位置には微妙なズレが必ず生じます。綺麗に断裁するため「塗り足し」を付けてください。
端に白フチが出ないようにするためには、「塗り足し」を考慮してデータを作成する必要があります。
背景にある画像やオブジェクトを仕上り位置より3mm外側へ伸ばして配置してください。
背景色が白の場合や、白フチのあるデザインの場合は塗り足しの作成は不要です。
また、必ず印刷したい文字や画像は仕上り位置より3mm内側に配置することで、文字などが切れてしまう心配はありません。
アウトライン化について
使用したフォント(書体)は、必ず全てアウトライン化してください。
作成されたデータは、同じフォントがインストールされていない環境下では正確に表示することができず、
別のフォントに置き換わって印刷されてしまいます。
アウトライン化することにより、同じフォントを持たない環境でもきちんと印刷することが可能です。
よみプリではIllustratorのデータは、全てアウトライン化してからご入稿していただきますようお願いします。
ヘアラインについて
線は必ず0.25pt(0.1mm)以上に設定してください。
また、「塗り」の設定で作成された罫線はヘアラインとなり画面上では表示されますが、印刷では表現されにくく、かすれたり、消えてしまいます。
また、「線」の設定でも、0.25pt未満の細い線は同様に印刷時の不具合の原因となります。
配置画像について
Illustratorには、画像を配置する際「リンク」と「埋め込み」という二通りがあります。
●画像をリンクで配置する
リンクで配置するとIllustratorのデータの中に画像の情報が含まれず、ファイル容量は埋め込みするよりも小さくなります。
入稿時はIllustratorデータと配置したすべての画像データが必要となります。
リンク切れ等の不備を防ぐために、入稿するフォルダ内にリンク画像用のフォルダを作成していただき、画像はすべてそのフォルダに入れて作業することを推奨しております。下図をご参照ください。
●画像を埋め込みで配置する
画像がIllustratorのデータの中に含まれるため配置画像が足りず不備になる事はありませんが、 画像を含んだ分データが大きくなり、データの保存や送信の時間がかかる可能性があります。
配置画像にドロップシャドウ等の効果を使用している場合は、印刷時のトラブルの原因となりますので、
必ず埋め込みで配置してください。
解像度について
画像解像度とは、画像の精細さをあらわす数値で、dpi(dot per inch)や、ppi(pixel per inch)という単位が使用されます。
Photoshopではppiで表記されますが、呼び方はdpiが一般的です。
配置画像の解像度はモノクロ2階調は1200dpi以上、グレースケールは300dpi以上、CMYKは350dpi以上を推奨しています。
配置画像の保存形式はIllustrator8以前はEPS形式、Illustrator9以降はPSD形式を推奨しています。
リッチブラックについて
4色ベタとはCMYKすべてが100%で作成されている状態です。
印刷の許容量を超えたインキが紙に転写されるため、乾きが悪くなったり、印刷後に紙が重ねられた際に、
乾いてないインキが上の紙に付着してしまう「裏移り」などの問題が起こる可能性があります。
4色ベタは、様々な印刷トラブルの原因となりますので、印刷できません。上記の設定はされないようお願いします。
黒を掛け合わせて使用される場合は、リッチブラックなどをご利用ください。
リッチブラックとは、墨インキ(K)にCMYのインキを加えて、墨インキだけでは表現できない、深みのある黒を表現する設定です。
よみプリおすすめのリッチブラックは、C60、M40、Y40、K100です。
レジストレーションカラー
スウォッチに登録されている「レジストレーションカラー」はトンボ作成用の特殊な色設定で、CMYKすべてが100%の濃度となります。
トンボ以外のオブジェクトに適用されないようご注意ください。
トンボを選択した後に、別のオブジェクトを作成するときは、カラーパレットの線の色設定がレジストレーションの状態になっていますのでご注意ください。
総インキ量について
総インキ量とは、紙の1か所に重ねあわされるインキの合計のことです。
プロセスカラ―(CMYK)の場合は、合計で400%となりますが、印刷時に紙の汚れなどが起こりやすくなりトラブルの原因となります。
よみプリでは、総インキ量を必ず340%以下にしていただいております。
配置画像のPhotoshopでの総インキ量修正方法はこちら
オーバープリントについて
原則オーバープリントは破棄されます。
オーバープリントとは、オーバープリントを指定したオブジェクトのカラーと、その下にあるオブジェクトのカラーを重ねて印刷する機能です。
オーバープリント設定はトラブルの原因となります。
トラブル防止のため、オーバープリントのチェックは外してください。RIPで原則オーバープリントは破棄されますが、透明効果に影響された場合や、
白にオーバープリントが設定された場合など、設定が反映されてしまうことがあります。
オーバープリント設定の有無はデータチェックの対象となりませんので、ご注意ください。
なお、よみプリではスミベタ(K100%)のベクトルのオブジェクトに対して自動的にオーバープリントがかかります。
白のオーバープリントに注意
白(CMYKすべて0%)にオーバープリントが設定されていると、下地の色と同化する(透明になる)こととなり、そのオブジェクトが消えてしまいます。
墨ベタ(K100%)データについて
よみプリでは、墨ベタ(K100%)のデータに対し「墨ノセ(ブラックオーバープリント)」の処理を自動で行います。墨ノセは背景色のインキの上に墨ベタ(K100%)のインキを上から重ねて印刷するイメージです。
<墨ベタ(K100%)でのデータ制作時の注意点>
墨ノセ処理により、墨ベタの文字や絵柄と、その下の背景などの色との濃度の違いで色に段差ができてしまうという問題が発生します。
●白フチ文字
白フチ文字を制作する時に、「塗り」を墨ベタ(K100%)、「線」を白で設定し、線を太くした文字の上に墨ベタ(K100%)文字を重ねた場合、墨ノセ部分の色が変わり、色に段差ができてしまうことがあります。
<解決方法>
墨ベタ(K100%)の下に配置する文字の塗りと線の色を統一する。
下の文字の塗りと線の色を統一することで、上に墨ベタ(K100%)を乗せても色の段差ができません。
●広範囲の墨ベタ
墨ベタを使ったイラストの一部などで墨ノセ部分が意図せず段差になってしまうことがあります。
また写真の一部を隠すように墨ベタのオブジェクトを配置した場合に、下の写真が透けて見えてしまうことがあります。
<解決方法>
墨ベタ(K100%)ではない色にして墨ノセの処理を適用させないようにする。
墨ベタ(K100%)ではなく、他のCMYの色をどれか1%でも混ぜることで、墨ノセの処理は適用されなくなります。
墨ベタ(K100%)をリッチブラックに変更した場合も同じく、墨ノセの処理は適用されなくなります。
墨ベタ(K100%) C:0 M:0 Y:0 K:100 →墨ノセが適用される
K以外の色を混ぜる C:1 M:0 Y:0 K:100 →墨ノセが適用されない
リッチブラック C:60 M:40 Y:40 K:100 →墨ノセが適用されない
カラーモードについて
データを作成される場合は、まずカラーモードを「CMYKモード」に設定してください。
紙への場合、特色(スポットカラー)は使用しないで下さい。特色で指定した場合、正しく印刷できない場合があります。 データ作成の都合上、特色(スポットカラー)を利用される場合は、最後に必ずプロセスカラー(CMYK)に変換してください。
なお、特色(スポットカラー)でデータをご入稿いただいた際は、弊社にて印刷する際にCMYKカラーに変換いたします。 ご希望通りの色で印刷できない可能性がございますことをご了承の上、ご入稿ください。
透明オブジェクトの埋め込み
Illustrator9、10、CS、CS2は、透明設定を行ってください。
特にIllustrator9は、初期設定のままご入稿されますと印刷品質が低下します。
<透明設定の手順>
Illustrator9.0.2の「書類設定」から「プリント・データ書き出し」を選択してください。
・ラスタライズ解像度600/グラデーションメッシュ300に設定してください。
・プリント・データの書き出しスライダを一番右の「高画質/低速」に設定してください。
Illustrator10、CS、CS2もほぼ同様になります。
<ドキュメントのラスタライズ効果設定について>
「ドロップシャドウ」や「ぼかし」の効果の解像度の設定を変えることで、グラデーションの仕上がりのなめらかさが変わります。
・メニューバーの「効果」から「ドキュメントのラスタライズ効果設定…」を選択
・「高解像度 300ppi」を選択するか、「その他」からそれ以上の値に設定してください。(400ppiなど)
※CS3以降は「新規ドキュメント」作成時にて設定できます。
<透明効果使用時の注意点>
透明効果を使用したデータに特色やパターンが使用されていますと透明分割時に処理が正常に行われない可能性があります。
透明効果と特色、パターンを出来る限り重ねて使用しないようにしてください。
※詳細についてはこちらをご参照ください。
保存形式について
Illustratorでご入稿される場合の保存形式はPDFX-1a形式、ai形式、eps形式がご対応可能です。
商品によってデータ保存のバージョンと形式に指定がある場合がありますので、よくご確認の上ご入稿ください。
リンク切れ等のデータ不備の心配がないため、入稿形式に指定がないものはPDFX1-a形式でのご入稿を推奨しております。
●PDFX-1a形式の保存設定
※こちらをご参照ください。
●AI形式の保存オプション設定
バージョン |
必ず作成したバージョンを 選択してください。 |
下位のバージョンで保存した場合、そのバージョンに無い機能が失われ、データに不具合が生じます。 |
---|---|---|
フォント | サブセットにする:100% | 使用したフォントは必ずすべてアウトライン化されているかご確認ください。 |
オプション |
PDF互換ファイルを作成:オン (バージョン10以降) |
チェックを入れるとPDF対応ソフトでデータを確認できます。その分データ容量は大きくなります。 |
配置した画像を含む | オフ |
リンクで配置した画像がある時に選択できます。
※CS2〜CS4での保存は必ず「オフ」を選択してください。
|
ICCプロファイルを 埋め込む |
オフ | |
圧縮を使用 | 任意 | チェックを入れると保存に時間がかかりますが、ファイル容量を小さくすることができます。 |
●EPS形式の保存オプション設定
※EPS形式でデータ入稿をしていただく場合は、必ずEPSファイルのみでご入稿ください。
画像等をご一緒にご入稿していただく必要はございません。
作成したIllustratorを別名保存します。
名前 | 任意 |
---|---|
場所 | 任意 |
ファイル形式 | Illustrator EPS(eps) |
保存をクリック |
バージョン |
必ず作成したバージョンを 選択してください。 |
下位のバージョンで保存した場合、そのバージョンに無い機能が失われ、データに不具合が生じます。 |
---|---|---|
プレビュー | 形式:TIFF(8-bitカラー) | |
透明 | オン | |
透明 | プリセット:[高解像度] | ※透明効果を使用している時のみ選択できます。 |
フォント | 他のアプリケーション用にフォントを埋め込む:チェックする | ※配置画像がある時のみ選択できます。 |
オプション | 配置した画像を含む:チェックする | |
サムネールを作成 | 任意 | |
CMYK PostScriptを RGBファイルに含む |
チェックする | |
Adobe PostScript | レベル2 |
入稿前の最終データチェック
- □ データの作成サイズはご注文の商品と同じですか?
- □ 天地表裏、ページ物はページ番号の指定はされていますか?
- □ フォントはすべてアウトライン化されていますか?
- □ トンボ(トリムマーク)は作成してありますか?
- □ 必要なデータはすべてそろっていますか?(配置画像の添付モレはないですか?)
- □ 配置画像のリンクは切れていませんか?
-
□ カラーモードはCMYKで作成されていますか?
(特色・RGBはCMYKに自動変換いたします) - □ レイヤーロック・オブジェクトロックは解除されていますか?
- □ ヘアラインは0.25pt以上で作成されていますか?
-
□ 天地の指定はされていますか?
冊子データなど、ページ構成は正しく指定されていますか? - □ 塗り足しは設定してありますか?
- □ 切れてはいけないデータは、断裁から3o以内に配置されていますか?
- □ 画像解像度は印刷に適していますか?(目安:350dpi以上)
- □ オーバープリントは破棄されていますか?
- □ 入稿データに保存形式、バージョン指定がある商品は指定通りにデータ作成されていますか?
- □ 入稿データに保存形式、バージョン指定がない商品の保存形式は作成データと統一されていますか?